◆室町時代の面影を伝える八尾市久宝寺寺内町

 八尾市の久宝寺は戦国時代に寺内町として建設された町で、近畿地方の寺内町の中でも最も歴史の古いものとなっています。
 室町時代の文明2年(1470年)に蓮如上人が布教を始めたところ、「帰する者市の如し」と言うほど多くの人々が集まったので、ここに西証寺(後の顕証寺)を建てました。
 そして天文10年(1541年)ごろまでに顕証寺を中心とした自治都市が形成され、寺内町となりました。この寺内町は碁盤目状の環濠都市で、商工業者も集まり経済的にも繁栄していました。
 現在も市街の骨格はそのまま残り、室町時代の面影を今に伝えています。この貴重な歴史的景観を次世代に継承しようと、市民と市が協働でまちなみ保全整備を進めています。(2013年3月)

 

蓮如上人が開いた現在の顕証寺
蓮如上人が開いた現在の顕証寺
町家の続く寺内町の町並み
町家の続く寺内町の町並み
国登録有形文化財に指定された高田家邸宅
国登録有形文化財に指定された高田家邸宅
寺内町表町通りの街角の安産地蔵尊                                    (写真撮影:清水治彦)
寺内町表町通りの街角の安産地蔵尊                                    (写真撮影:清水治彦)